皆様こんにちは。
8月も末に入り、残暑が厳しいのか、秋にさしかかったのか、二転三転する天候で、体調維持が大変な日が続いております。
感染拡大も歯止めがきかない中、ありがたいことに、講習も申し込みがあり、オープンウォーターダイバーも誕生しました。
7月~8月は猛暑と呼べる日が多く、熱中症のリスクが高い日も続きましたが、無事事故なくこなすことが出来ました。
え?水中なのに熱中症になるの?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、厳密にはダイビング活動でも、なるときはなるので注意が必要です。
お客さんのみなさんも、楽しんで頂けたようで何よりです。
さて、夏のピークも過ぎ去り、海水浴客も減ってきてはいますが、今年も海の事故は起きてしまいました。
当店は無事故で40年近く運営していますが、悲しくも、他の所で事故は起きてしまいます。
今回は、潜水事故のパターンを紹介します。今回のBlogで紹介することで、事故を未然に予防して頂ければ幸いです。
①潜水墜落
これは潜水服内部の圧力と、水圧の平衡が崩れ、内部の圧力が水圧より低くなった時に起こる現象です。
ひとたび、墜落が始まると、深度が増すごとに水圧も増すので、どんどん墜落してしまいます。
スクーバダイビングでは、ダイビング中に水深計(ゲージ)でちゃんと水深を確認していないと、思ってもみない深度に居たという事にもなりかねません。
インストラクターの深度に合わせるという事と、BCD(浮力調整器具)で、きちんと中性浮力を保ちながらダイビングする事を心がけましょう。
②吹き上げ
これは潜水墜落とは逆で、潜水服内部の圧力が水圧より高くなったときに起こります。
これは徐々に身体が水面に向かって浮いていきますが、「何が問題なの?」と思われる方もいらっしゃるかと思います。
吹き上げの何がまずいかというと、「圧力が高い個所から低い個所へ垂直に移動してしまう」ことが問題です。
水圧は水深10mごとに1気圧ずつ増していき、4気圧→3気圧→2気圧→…と圧力が減少していくと、身体にかかる圧力も減少していきます。そうなると、身体にある空洞(主に呼吸機能を担っている器官)の空気が、呼吸をしないと膨張してしまい、肺破裂の危険が高まります。また、身体に溶け込んだ窒素が排出される時間も無くなるので、減圧症のリスクも高まります。
さらに、吹き上げは潜水服の下半身に空気が貯まりすぎて起こる事が多いので、宙ぶらりんの姿勢になり、パニックを起こしやすくもなります。
これもインストラクターの深度に合わせるという事と、BCD(浮力調整器具)で、きちんと中性浮力を保つ、ドライスーツでも適宜空気を抜きながらダイビングする事を心がけましょう。
③水中拘束
送気ホースが絡み付いた、重量物の下敷きになった、網に絡まった等、水中で潜水者が拘束されることをいいます。
特に網などの障害物に絡まることは、スクーバダイビング中にも起こり得ることなので、対策を幾つか記します。
- 現場の状況を予めよく観察する
- 障害物を通過するときは、その経路を覚えておき、帰りも同じ経路を通る。
- 障害物の周囲を回ったり、下をくぐったりせず、上を超える
- 使用済みロープは回収する
- 魚網の近くで作業するときは、絡まる危険を避ける為、予め信号索や水中ナイフを携行する
④溺れ
気管支や肺に水が入ってしまい、窒息状態になって溺れることや、呼吸が止まって溺れる場合があります。
パニック状態になると、正常な判断が出来なくなり、自ら咥えているレギュレーターを外してしまったり、普段では行わない行動をとる事があります。
これは、体調を整えること、不安があるときはインストラクターに相談すること、無理な潜水は行わないことがあげられます。
いかがでしたでしょうか。どんな時も100%の状態というのは難しいですが、70~80%を維持する事は決して難しいことあではありません。
そのために、自分自身の身体の管理の仕方を学んだり、コントロールすることを癖づける事が良いと思います。